道草手帖

好きなものや日々の出来事をのんびりと綴っていきたいと思います

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「故郷」  



「民子、大きなものとはなんかいのう」

「わからんねぇ、うちにはわからんよ」

「みなゆうじゃろうが、時代の流れじゃとか、
 大きなもんには勝てんとか
 ほいじゃがそれはなんのことかいのう
 なんでわしら大きなものには勝てんのかいのう
 なんでわしはこの石船の仕事をわしとおまえで、
 わしの好きな海でこの仕事を続けてやれんのかいのう」


しばらくの間、倍賞千恵子さんの出ている映画ばかり観ていました。
倍賞千恵子さんといえば、
「男はつらいよ」シリーズの「さくら」のイメージが強いのですが、
他にもたくさんいい映画に出られているのですね。
とくに心に残ったのは、「故郷」という映画。

瀬戸内海の小さな島に暮らすある家族の物語。
夫婦は石船という古い砂利運搬船で石を運び生計を立てていた。
船は老朽化のためエンジンが故障し、修理が必要となるが、
多額の修理代がかかると言われ、船を直すこともできない。
そのうえ、大きな砂利運搬船が台頭してきて、
石船で働いていた同業者も次々と仕事をやめてゆく。
そんななか、ついに夫婦は石船の仕事を辞めて故郷を離れ、
尾道の工場に働きに行くことを決める…というお話。

石船での最後の仕事の帰りに、
夫が妻に言った台詞が忘れられません。

「大きなもの」という言葉が、
チクリと心に刺さります。

「大きなもの」に目が行き過ぎて、
「小さなもの」を捨てようとするのは、
この映画が作られた1970年代だけの
話ではないような気がします。

むしろ、

今のほうがその傾向が強くなっているのかもしれません。
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「東京オアシス」  



映画「東京オアシス」を観ました。

東京という都会のなか、
人生でふと立ち止まった人たち。
そこから逃げようとしても、
見ないようにしても、
目の前には変わらぬ生活があり、
日々は過ぎてゆく。

大きな出来事は起こらないけれど、
登場人物たちはそれぞれ
自分の心の居場所を探しに、
羽ばたいてゆくかのよう。
それは同時に、
自らの内側に深く入ってゆくこと
でもあるような感じがしました。

映画を観終わった後、
今もずっと余韻に浸っています。
そして、なぜか吉田篤弘さんの
『それからはスープのことばかり考えて暮らした』
という小説が頭に浮かびました。

地味で寂しくてちょっとくすっと笑える、
そんなお話。
きっと私たちの日常はそんなものたちが
積み重なってできているのでしょうね。

小説であれば、人の心の戸惑いなど、感情の機敏を、
行間から読者に想像してもらうということができますが、
映像にするとなると、
それらをある程度カタチにして見せることも必要となるので、
この映画を作るのはきっと大変だったと思います。

私はとても魅かれた映画でしたが、
あまりに何も起こらなさすぎて、あまりに地味で…、
「かもめ食堂」から続く一連の作品の中でも、
この映画ははっきりと好みがわかれる内容では
ないでしょうか…。

ぼんやりとした頭で、
今そんなことを考えています。

富山市での公開は、20日まで。

「東京オアシス」公式サイト

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「つむじ風食堂の夜」  



「宇宙がどうであっても、
やっぱりわたしはちっぽけなここがいいいんです。
他でもないここです。
ここはちゃんとここにありますもの。
消滅なんかしやしません。
わたしはいつだってここにいるし、
それでもって遠いところの知らない町や人々のことを
考えるのがまた愉しいんです」


お気に入りの小説が映画化されると、
頭の中のイメージが崩れるのが怖くて、
なかなか観られないことがあります。

「つむじ風食堂」もそうでした。
原作が好きで、観たいけれど、
ずっと観るのをためらっていた映画で、
先日ようやく観ることができました。

原作者の吉田篤弘さんの小説には、
すべてに共通して、
使いこんで飴色に輝く木の机のような、
懐かしくてあたたかい味わいや、
おだやかで、でもどこか悲しげな雰囲気、
そしてどこか異国の香りもするような…、
そんな空気が流れているように思います。

月舟アパートメントに越してきた
「雨降り先生」を中心として、
古本屋の店主「デニーロの親方」、
イルクーツクに行きたい果物屋の主人、
不思議な帽子屋の桜田さん、
舞台女優の奈々津さん。
「つむじ風食堂」に集まる人たちの
小さな日常が描かれたお話。

映画は全体的にみて、
原作に忠実に作られていると思いました。
快い風が流れているような感じがします。
でも、細部はちょっと惜しい気がしました。
とくに、
月舟アパートメントの「雨降り先生」の
お部屋をもう少し作りこんで欲しかったです。
なんて、偉そうですが…。

原作も合わせて読むことをお勧めいたします。

つむじ風食堂の夜 [DVD]つむじ風食堂の夜 [DVD]
(2010/10/20)
八嶋智人、月船さらら 他

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つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)
(2005/11)
吉田 篤弘

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赤い風船  



最近の夜は、
お気に入りの映画を観て
過ごしています。

今夜は、「赤い風船」。

少し霞んだパリの町並みと
真っ赤な風船。

その色の組み合わせが絶妙で、
どこを切り取っても美しい。

そして、

ラストシーンがたまらなく好きです。

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南桂子展  

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一昨日からはじまった
南桂子さんの展覧会を
観に行きました。

たくさんの絵や版画を
ひとつずつゆっくり
味わいながら観ました。

展覧会が開催されているのは
南さんが女学校まで過ごした
富山の高岡という街。

街の真ん中に大きな公園、
古い町並みに男前?の大仏、
市電が街中から海近くまで走る
懐かしくゆったりとした街。

南さんの作品には
高岡で過ごした思い出も
生かされているのでしょうか。
そんなことも思いながら。

とても素晴らしい展覧会でした。
あぁ…もう一度観に行こうかな…。

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