道草手帖

好きなものや日々の出来事をのんびりと綴っていきたいと思います

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「主要な道筋」から…  

120821furuhonnya


古本屋というのも、
考えてみれば「主要な道筋」からてんで外れたような商売です。

とくにわたしのような、
組合にも加入せず、
仕入れのほとんどをお客さんからの買い入れに頼っている
「そんなのは商売じゃない、ゴッコだよ」と揶揄されるような店などなおさら。

でも、その先に未来はないとわかっていながら高速道路を走り続けているような世の中で、
そこからあえて外れ、立ち止まる。
そんな一瞬を、古本屋とか苔観察はつくり出すことができるのではないか。
そして、この大海原のなかにある一冊の本や、そのなかの言葉が、
いまここに生えている一本の苔のように、
はるか未来にも受け継がれているのかもしれない
―――そんな妄想にふけることができるというのが、
「時間の止まったような」カツカツの古本屋であるわたしの拠りどころなのです。



『いしいしんじのごはん日記』を読んでいたはずが、
先日図書館で借りた田中美穂さんの
『わたしの小さな古本屋』に浮気心が出てしまい、
昨晩、夜更かしして一気に読んでしまいました…。

「主要な道筋」からてんで外れた

私の生活もそうだなぁ…としみじみ…。

また今日も古本屋さんに行ってしまいました…。
相変わらず図書館にも次々と本を予約しているし…。

そしてまた「主要な道筋」から外れてゆく私…。

嗚呼。

でも、「曲がりくねった道」や「細い道」のほうが
楽しいと思える自分もいたり(笑)
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夜更かし。  

120820ishisan

読んでいない本が山積みなのに、
古本屋でつい買ってしまいました。

『いしいしんじのごはん日記』。

いしいさんの神奈川県の三崎と、
長野県の松本での生活・食事記録。

毎日毎日新鮮なお魚とおいしいお酒。
いいなぁ…。

最近少し夜更かし気味。

ブログが更新されていなければ、
「さては本を読んでいるな」と
思ってくださいまし(笑)

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『アンのゆりかご』  

120810kumo


風も吹くなり
雲も光るなり
生きてゐる幸福は
波間の鷗のごとく
縹渺(ひょうびょう)とただよい

生きてゐる幸福は
あなたも知ってゐる
私もよく知ってゐる
花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ多かれど
風も吹くなり
雲も光るなり



最近読んだ
村岡花子さんの評伝
『アンのゆりかご』に、
林芙美子さんの
あの有名な詩の全文が
載っていてびっくり。

花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ多かりき


ずっとこの部分しか
知らなかったので、
うれしくなりました。

生きてゐる幸福は
波間の鷗のごとく
縹渺(ひょうびょう)とただよい


短い表現なのに、
ただもううなるばかり…。

この本には、
村岡さんと交流のあった
作家や歌人などが次々登場するので、
読んでいる間中ずっとワクワクし通し。
彼女は、林芙美子さん以外に、
片山廣子、柳原白蓮といった方たちとも
ゆかりがあったのですね。

そして、『赤毛のアン』の誕生秘話。
この本を読み終わって、
『赤毛のアン』は、
やっぱり村岡花子訳じゃなくては…
とよりいっそう思ったのでした。

それにしても、
読みたい本が次から次へと。
『赤毛のアン』も読み直したいし、
机に積んである本も読まないと…。
あぁ…それから、
図書館へ予約した本も取に行かねば。

ぼんやりしている暇はなし(笑)
でも、ぼんやりしている私(笑)


アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)
(2011/08/28)
村岡 恵理

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ちなみに、
この本の文庫版の解説は、
梨木香歩さん♪
嬉しや嬉し♪

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白薔薇。  

120510book


私たちは、それと気づかないまま、沢山の愛に囲まれて生きています。
何かのきっかけでそれらの愛は、私たちの前に姿を現します。
「この世に一輪の白薔薇がある限り、人生は生きるに値する」
という意味のことを、昔の詩人はいいました。
何も知らなかった少女の頃には甘いと思った言葉
――でも今、私は折にふれて、この言葉を思い浮かべます。

一輪の白薔薇……ある時それは香り高いコーヒーであり、
またある時は愛する人の手のぬくもりかもしれません。
咲きはじめた桜草、遠い国からの懐かしい手紙、何日もかかって編んだ靴下、
朝日に薄紅に透く猫の耳。
様々のものの中に、生きていくことって美しいと思わせる大切な何か
(愛の媒体)が隠れています。
心をひらき、できるだけ沢山の「白薔薇」に会いたいと思います。



以前、熊井明子さんの『私の部屋のポプリ』を読んだとき、
素敵な世界なのに、なぜだかとても気恥ずかしくなってしまいました。

今年の1月に出た文庫版に梨木香歩さんが解説を書かれていると知り、
再び手に取り、その謎が解けました。

そう、気恥ずかしかったのは、昔の自分を思い出すからだと。

中学の頃に読んだ『赤毛のアン』。
その世界に憧れ、私の生活もアンの色に染まってゆきました。
キリスト教系の学校で、毎朝聖書を読み賛美歌を歌い、
外国人の先生や留学生がいて外国の文化に触れられたことも、
わたしの妄想?が膨らんでいったことに関係があるのかもしれません(笑)。

部屋の壁紙は白地に薔薇の型押し、
カーテンは白地にピンクの薔薇模様。
アンティーク調の照明に濃茶の床…。

庭にローズマリーなどのハーブを植え、
それを乾燥させてポプリを作り、
小花模様の長いワンピースを着て、
肩より長い髪を結ってリボンを結んで、
ホビーラホビーレの小花柄の布で作った手さげ袋を持ち、
落ち葉舞う公園のベンチで詩集を読む女性を夢みて…。

でも、その後、見た目で色々と判断されるのが少し嫌で、
それまで好きだったものを隅に追いやるようになってゆきました。

それなのに今、ふたたび、ハーブを育てたいと思ったり、
小花柄の服を着ていたり(さすがに当時のように可愛いものは着られませんが)、
相変わらず縫い物は好きで、
公園のベンチで詩集でもなんでも(笑)読んでいたり…と、
まったく同じとはいえませんが、
あの頃と似たようなことをしている自分がいます。

好きなものは変わらず、自分のなかに生き続けているのですね。

なのに少し前の私は、そこを避けようとして、
この本に書かれている大切なメッセージを受け取ることが
できなかったのです。

謎が解ければしめたもの。
今は安心してその世界に浸っています。
私も「白薔薇」に会えますように…と願いつつ。

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『鳥はみずからの力だけでは飛べない』  

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私たちは、非情なほどの一回性を生きている。

その一回性をかけて、兄は、働けないと言ったのに、
私はそれを信じなかった。

こうでなければいけない、そういう考えに、洗脳されていたからだ。

そしてまだ、その癖から、完全には抜けていないんだ。

私がときどき、生きているのがむなしくなるのも、
きっとこの癖と関係していると思う。
こうでなければいけない、と、ずっと信じて生きてきた。
でも、それも薄々間違いだったことに気づいた。
だけど、その癖から抜けない。
中途半端。

本当は、いったい何が正しいのかわからなくて、
混乱して趣味の憂鬱に走るんだ。

正しいものなんてない。
それも、頭ではわかっている。

だけど、頭でわかっていることなんて、何の足しにもならないね。
かえって苦しいだけだ。
考えることを止めたいときに、私は死にたいと思う。

兄と歌った「LET IT BE」は、私にとっても特別な歌になった。

私だって、ぜんぜん、あるがままになんて生きていない。
もしかしたら、兄よりずっと、大きなものに囚われて、
それにも気づかずに、亡霊みたいに生きているのかもしれない。



少し前に田口ランディさんの
『鳥はみずからの力だけでは飛べない』
という本を読みました。
引きこもりの友人の息子に宛てた手紙という
形式で書かれた作品です。

この本を読んでいるうちに、
「自分なんて…生きている意味がない…」
と言ったあの人の顔が浮かんできました。

そして、

あれが最後の会話だとわかっていたら、
「そんなことはないよ」という言葉だけでなく、
もっと何か言うことがあったのでは…
などと今さらどうにもならないことを
しばらくの間考えていました。

人は自分の痛みなら感じられるけれど、
他の人の痛みは感じられない。

あの頃はそんなことすらわからずに、勝手に、
あの人のことを理解したつもりでいました。

その上、もう十分頑張っていたあの人を、
私は何度も「頑張れ」という言葉で
深く傷つけていたのかもしれません。

それは私が正しいか否かでしか物事を
見られなかったからかもしれないと、

そして、

私はあの人だけでなく、
自分の生き方さえも正しいか否かでしか
見てこられなかったのだと、

この本を読んでそんな風に思ったのです。

鳥はみずからの力だけでは飛べない鳥はみずからの力だけでは飛べない
(2005/04/01)
田口 ランディ

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