道草手帖

好きなものや日々の出来事をのんびりと綴っていきたいと思います

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上林暁 『星を撒いた街』  

111025hoshi


本には出逢う時期と、紐解く時期、
というものがあるような気がします。
手に入れてすぐに読む本もあれば、
しばらく寝かせてから読む本もあります。

7月に京都で買った、上林暁さんの『星を撒いた街』。

この本はずっと手に入れたかった本ですが、
秋になってから読もうと決めていて、
手も触れずに本棚にそっと置いておきました。

深まる秋のなか、やっとこの本を本棚から出して読みました。
心の病を抱える妻をもつ夫の話が中心の短編集。
端々から細かく震えるような心の機微が
伝わってくるようで、心がしんとなります。

とくに、

主人公が心のなぐさみにしていた月見草が
知らぬ間に、植木屋の職人の手によって抜かれ、
そのことをずっと気に病む様子を描いた
「花の精」という短編が好きになりました。

誰もが感じうる日常での些細な不安や戸惑い。
誰かや何かにぶつけたり、目を背けたくなる事柄から、
目を逸らすことなく直視できる強さがあるからこそ、
こんな風に心の襞を丁寧に描けるのでしょうね。
そこには、痛みに寄り添うようなあたたかさがあります。

出逢えてよかった…。
そして、いい時期に読めました。

上林暁傑作小説集『星を撒いた街』上林暁傑作小説集『星を撒いた街』
(2011/07/04)
上林暁

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蛇足ですが、

編者の山本善行さんがあとがきで書かれているように、
「花の精」は同じ夏葉社から出版されている
『レンブラントの帽子』のお話に通じるものがあると感じました。
同僚の被っていた帽子について発したひと言で、
同僚と気まずくなった主人公が、
どうにかして同僚との仲を修復しようとあれこれ試みるお話。
こちらもお気に入りの一冊です。

レンブラントの帽子レンブラントの帽子
(2010/05)
マラマッド

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category: 読む

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コメント

こんばんは。
昨日はしゃぎすぎたので今日は一日家に居て曜日でした。
この本気になりますね。
図書館にはありませんでした。
変わりにレンブラントの帽子の方はありましたので
予約入れてみました。
実は今同じようなことで私の心の中に針が一本刺さってる状態が続いていて、諦めてみたりぶつかってみようと思ったり、、でも勇気が無くて、、。
気になります。。

URL | mo #NkZVZrtM
2011/10/26 00:22 | edit

moさんへ

moさん、こんばんは。

今、moさんのブログを拝見しましたが、
はしゃぎすぎたというのは、ひょっとしたら、
かえるのがま口さんのことででしょうか。
読みながら、moさんとお友だち、
娘さんの楽しい時間を思い浮かべておりました。

『星を撒いた街』は、
moさんと京都でお会いしたときにあの重い鞄に入っていた本です。
あのとき、moさんの質問にちゃんとお答えしていませんでしたね。
すみませんでした。

そうですか…、図書館にはありませんでしたか…。
小さな出版社なので、なかなか図書館には置かれないかもしれませんね。
とはいえ、少々高価な本なので、買うのもちょっと…ですよね。
お貸しできれば一番よいのでしょうが…。

『レンブラントの帽子』の方もいいので、ぜひ♪
心の棘は、人にはなかなか言えなかったり、我慢したりしてしまったり。
それは、こんなことで…と思うからかもしれませんよね。
『レンブラントの帽子』で主人公が、険悪な関係になった同僚に、
次に会った時何と言おうと思い巡らしているところに、
実際に色々とやってみるのですけれど(これが結構大変で)、深い共感を覚えました。
お読みになって、本から何かヒントを得られたらいいのですけれど。

URL | noco #-
2011/10/26 00:48 | edit

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