道草手帖

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神谷美恵子『神谷美恵子日記』  

「憧れの女性は?」と聞かれたら、真っ先に頭に浮かぶのが神谷美恵子さんです。
彼女を知ったのは高校生の時、国語の先生に次の詩を紹介してもらったのが、
きっかけです。

 
癩者に
              神谷美恵子

光うしないたる眼うつろに
肢うしないたる体になわれて
診察台の上にどさりとのせられた癩者よ
私はあなたの前に首をたれる。

あなたは黙っている
かすかに微笑んでさえいる
ああ しかし その沈黙は 微笑は
長い戦いの後にかちとられたものだ。

運命とすれすれに生きているあなたよ
のがれようとて放さぬその鉄の手に
朝も昼も夜もつかまえられて
十年、二十年と生きて来たあなたよ

なぜ私たちでなくてあなたが?
あなたは代って下さったのだ
代って人としてあらゆるものを奪われ
地獄の責苦を悩みぬいて下さったのだ。

ゆるして下さい、癩のひとよ
浅く、かろく、生の海の面に浮かびただよい
そこはかとなく 神だの霊魂だのと
きこえよき言葉あやつる私たちを。

心に叫んで首をたれれば
あなたはただ黙っている
そしていたましくも歪められた面に
かすかな微笑みさえ浮かべている。


神谷美恵子さんは、医師として癩病(らいびょう、現在ではハンセン病と呼ばれる)
の治療に携わるかたわら、「人は何のために生きるか」といった“生きがい”を
ずっと追求してきた方です。

当時、この癩病(ハンセン病)は感染性の病で、罹患すると隔離を余儀なくされて
いました。また、この病にかかると、手足や顔などが変貌してしまうことからも、
非常に恐れられており、そのためかかった人・家族は周囲から差別の対象となりました。
悲しい話ですよね。

この『神谷美恵子日記』には、彼女自身の苦悩や葛藤、自分らしい生への渇望、
日常生活が描かれています。私自身、壁にぶち当たったり悩んだ時に、いつも
彼女のストイックまでの考え方や生き方に励まされます。
決して、彼女のようにはなれないけれど、近づけたら…と思いつつ、
いつも手元に置いてある本です。


たまには、ちょっと真面目なお話をしてみました(^。=)



神谷美恵子日記 (角川文庫)神谷美恵子日記 (角川文庫)
(2002/01)
神谷 美恵子

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