道草手帖

好きなものや日々の出来事をのんびりと綴っていきたいと思います

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無常  

(そういえば、どうして食べ始めるときには
「いただきます」と言って、終わったときには
「ごちそうさま」って言うんだろう)

(それから、帰ってきたときには「ただいま」、
眠るときには「おやすみなさい」だし)

(結婚する時なんて、「永遠の愛を誓います」
なんて言ってたじゃない)

挨拶の言葉
―結婚の時の誓いの言葉を「挨拶の言葉」と
いうかどうかは別問題であるとしても―って、
とたんに空疎なものになっちゃうんだな。
のゆりは思う。
気持ちがそこになくなってしまうと。




人と人の関係は、微妙なもの。
当たり前のように感じていた仲なのに、
ある日それが当たり前ではなくなる…。

川上弘美さんの『風花』を読みました。

不倫して離婚を口にする夫に対する、
主人公のゆりの心の葛藤…。
取り立てて大きな事件があるわけではなく、
静かに静かに物語は進んでゆきます。


読んでいる間中ずっと、私の頭のなかには
「無常」という言葉が浮かんでいました。

変わらないでいてほしいと願っていても、
何かがゆっくりと変わってゆく。
そこには永遠というものはなく、あるのは
日常の日々。

でも、
変わらないものを望むほうが無理なのかも
しれない。むしろ、変わってもいいのだ、
人は変わるものなのかもしれない。

常に変わってゆくから、「無常」だからこそ、
その中で揺らぎ、戸惑い、悩み生きてゆく
ことができる。その方がずっと人間らしいと。

変化を恐れ、いつも同じ場所に戻ってしまう
私ですが、揺らぎながらも前へ進むのゆりの
姿を見て、変わること、「無常」への恐怖が
少し薄まったような…そんな気がします。


風花風花
(2008/04/02)
川上 弘美

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category: 読む

thread: のんびり本 - janre: 本・雑誌

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コメント

こんにちは。
川上弘美さんの小説なのですね。初めて『風花』という作品を知りました。
最近川上弘美さんの『センセイの鞄』を読んで以来、川上弘美さんの小説に興味があるので。
nocoさんの感想を読んで、とても興味を持ちました。
自分が結婚しているからというのもあるかもしれません。
結婚して、子供がいて、幸せを感じることも多いですが、
結婚って不思議なものだな・・・と。
たしかに、『病めるときも健やかなときも永遠の愛を誓いますか?』
という言葉に、『誓います。』といったけれど、
そんな単純なものじゃないのじゃないかと思います。
ぜひ読んでみたいです。

URL | hapimama #IAmA4RkY
2010/01/28 21:52 | edit

hapimamaさんへ

hapimamaさん、こんにちは。

『風花』は、川上弘美さんの割と
最近の小説です。
夫婦間の心の行き違いといった少々
重いテーマを取り上げた作品なので、
ずっと読もうかどうかで悩んでいた
のですが、読んでよかったと思います。

結婚って何だろう?幸せって何だろう?
と考えさせられる作品でした。

hapimamaさんなら、どのような感想を
お持ちになるのでしょう。
また機会があれば、手に取ってみて
くださいね。

URL | noco #-
2010/01/28 23:45 | edit

この本、読んで見たいですね。

私にはパートナーがいますが、
決して結婚肯定派ではないのです。。

幸せってなんでしょうね。
いつもいつも友人と話し合ってます。

わかったことは結婚したら自動的に幸せになると信じていた自分は
間違いだったとういことでしょうか。

人は同じところにはいられないし、
変わっていくもの。
ましてや人の心なんか操縦できない。

でも何処へ流れ着いても
案外自分の核となるものは
小さい頃から変わっていない気もします。。

なんだかわからない言葉でごめんなさい。

♪サヴァ・サヴァビアン♪ ピエール・バルー
お勧めです。


URL | mo #NkZVZrtM
2010/01/30 00:14 | edit

moさんへ

moさん、こんばんは。

幸せ…
考えると本当に難しいですよね。

moさんの言わんとしていること、
よくわかります。

互いに愛し合っていたとしても、
その愛情は見えるカタチでは存在
しないので、とても不安ですよね。
その愛情を確かなものにしようと
すると、自然に結婚というカタチ
になるのかもしれません。

けれど、結婚をしたからといって、
決して完成形ではないのでしょうね。
むしろ、そこからが大変なのかも
しれません。

主人公ののゆりが語った言葉、
結婚しなければ、もっとちゃんと
好きになっていたのに

が心に突き刺さりました。

人と人との関係には正解も不正解も
ないので、ややこしいですね。
心はつねに漂流しているような感じ
がします。
でも、moさんのおっしゃるように、
自分の核の部分は変わっていないから、
それが行き先を決める方位磁石のよう
になっているのだと思います。

とても考えさせられる作品でした。
よろしければ、読んでみてくださいね。

moさんは音楽にお詳しいのですね。
視聴してみました。素敵です♪
これもリストに加えさせていただきました。

URL | noco #-
2010/01/30 01:28 | edit

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